「バイト?」
「そう、バイト。」
「悪いが金には困って無いんでな。
姐貴の生活費も有るし、
俺もそう暇じゃないんだ、他当たってくれ。」
「勘違いしないで、私は一銭も払わない。」
「あ?バイトなんだろ?」
「私が払うのは、単位さ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
柊は酒を置いた。
其のままじっとアシロを見る。
「聞こうか。」
アシロも柊に向き直った。
「内容は簡単、私の好きな時に望む事をするだけ。
今みたいな護衛だったりがメインだと思う。
此れでも多方から狙われている身、
IFPから護衛を雇おうか考えたけど正直頼り無くてね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「勿論危険な事も有るし下手したら死ぬかもしれない。
でも君なら中々強そうだし丈夫そうでも有るしね。」
「単位をやるなんて横暴が出来るのか?」
「出来るよ、私は此れを持ってる。」
アシロは金色に輝くカードを見せた。
「T.E.Q.だね・・・・・・。
あんた何時の間にこんなものを・・・。」
「まあね、発明の功績で貰ったのさ。」
T.E.Q.、通称『テック』。
正式名称『Teach Expert Q.E.D.』。
持っているものは所在制約を無視し思うままに出来るという特殊免許だ。
有名で有ると共に教育に関して余りにも素晴らしい功績を持つ者に普通は贈られるらしい。
噂では何処かの組織の総長も持っているのだとか・・・・・・。
「如何だろう?
もし良ければ詳しい内容を今から説明――――――
「分かった、やる。」