ここは庭の隅。

 アーミー柄の服を着た者が一人立っている。

 その者は芝刈り機をゆっくりと動かしている。

 「ふ〜、そろそろ終わりかな?」



 ピ――――――



 その者は素早く左手の平を耳に当てた。

 「・・・・・・・・・誰だ?」

 〔私だ。ファウ――――――



 プチッ



 「さて、あと少し頑張るか。」



 ピ――――――



 「はぁ・・・・・・はい?」

 〔良い度胸だな鉄クズD・J。〕

 「うるせえな!俺お前嫌いなんだよ。」

 〔安心しろ、私もだ。
  だが今は私情を挟んでいる時間は無い。
  ・・・・・・・・・少々重大な話だ・・・。〕

 D・Jは途端に真面目な顔になった。

 「・・・・・・・・何だ?」