シュルブは頷くと、騒いでいる者がいる方へ歩いていき注意する。

 「すみません、館内では静かに願いますか?」

 「あ、うるせーな。
  てめーは黙って本でも並べてやがれ。」

 図書館で騒ぐような非常識者、
 図書館員の言う事を素直に聞くような連中ではない。

 ぐだぐだ文句を言いにやにや笑っている。

 「しかし他の人の迷惑で・・・・・・。」

 「うるせえ!んなもん俺達の勝手だろうが!!」

 そう言うと彼は持っていた本を机に叩きつけた。

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 「いいかげんにしねえとその面・・・!?・・・・・・おお!??」

 シュルブは彼の襟元を掴むと、入り口へと引っ張っていく。

 「てめえっ!離せっ!!」

 「本を大切にしない人は嫌いでしてね。
  今日だけでも出て行ってもらますよ・・・・・・。」

 シュルブは結構力が強いらしく、彼はそのまま引きずられていく。

 「お、おい!大丈夫か!?
  ・・・・・・げっ!りゅ、龍 雷太!?」

 彼の仲間が駆けつけようとしたのを雷太が止めた。
 流石に彼等ぐらいは顔のみで止める事が出来る。

 《小猿の癖に生意気な。》

 雷太は男を引きずっていくシュルブを見ていた。

 「凄えなあ・・・。」



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