30分後、雷太はテーブルを後にした。

 《30分も感動に浸ってたの!??》

 その通り。

 雷太は自分の部屋に戻ると、いつもの大きめでラフな上着を羽織り、大剣『シルヴァトゥース』を背に差し直した。

 「・・・・・・さてと、行くかっ!」

 どうやら、今日は行くところがあるらしい。

 彼は自分の家を後にした。



 雷太は『メリーストリート』を歩いていた。

 ちなみになぜかサングラスをしている。

 ・・・・・・本人は変装をしているつもりらしいが・・・・・・。

 「あ、雷太さんだ。」

 通行人の一人が、うっかり口に出した。

 とたんに周りの通行人が彼に向かう。

 「・・・・・・!(馬鹿野朗!!あれでも本人は変装してるつもりなんだよ!)」

 「・・・・・・。(構わずに置いてやれよ。・・・・・・ってかあれ変装か?)」

 「・・・・・・。(す、すまん・・・。・・・・・・サングラスかけただけだよな・・・。)」

 「・・・・・・!(とりあえず、騙されている振りしようぜ!!)」



 ――――――バレバレだった。

 《・・・ハハハ。みんな、やさしいなあ。(寒哀泣)》



 やがて雷太は、ある店の前で立ち止まった。

 「・・・・・・ここだ・・・。」

 いつになく雷太は緊張している。

 雷太は、生唾を飲み込んだ。

 《汚なっ!!》

 「やかましい!!・・・・・・行くぜっ!」

 雷太は店の中へと入った。

 《果たしてここはいったいどこなのかー!?・・・・・・続く!!》



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