「『J』か・・・。
  此れといって変化は無いな。」

 『そうか・・・・・・、なら良いんだが・・・。
  ってか聞いてくれよジェクス〜!『時』のやつがウザくてさ〜!』

 いきなり口調を変えるな、高くなる声が煩わしい。

 「仕方が無いだろう、あいつは真面目なんだ。」

 『俺だってそんぐらい分かってらあ。』

 「と、いうよりも『帝王』がそんな口調で良いのか?」

 此れで意外と有能なのだから困る。

 『関係無いだろ?地位なんて・・・・・・。
  そんなのよりも俺達が止めるべきは・・・、
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ABYSS。』

 「そして『時の王』。」

 だからこそ俺達は此処にいる。

 やがて別れを言い、携帯を切る。

 さて、今日はどうするか・・・。
 状況を見るのは良いが非常に暇だ。
 自分がニートのように思えてならない。

 仕方ない、飯でも調達し・・・・・・?

 少し離れた場所で何かが光った。
 誰もいないはずの屋根の上・・・・・・。

 仕方が無い、見に行くか。



 場に来てみると男がいた。

 猟銃を構えた男が屋根の上に。
 幾ら俺でも普通の光景では無い事が分かる。

 『左目』で見たが特に問題は無いようだ。
 とりあえず声を掛けてみるか・・・・・・。

 「・・・・・・・・・・・・・・・何をしている・・・・・・。」

 「おわあっ!?」

 男はひどく驚いたようだ。
 飛び跳ね、こちらを目を白黒させて見ている。