「器、媒介を持つ幽体はまあ多いからな、
  良くニュースにもなるし、知ってるものが多いんだ。
  まあ、説明はこんなとこだな・・・・・・。」

 「へぇ―――!
  知らなかったなあ全く。」

 雷太は間の抜けた返事をした。

 「全く・・・・・・、魔法の本ばかり読んでるから知識が偏ってるんだよ・・・。」

 クロは煙草を吸ってため息をはいた。

 「でも、俺達もそこまで詳しくは知らなかったぜ?」

 「ですよね。」

 建太郎と健がフォローした。

 「・・・・・・・・・・・・。
  (わ、私は知ってましたってここは言わない方が良いわよね。)」

 「・・・・・・すぅ・・・すぅ・・・。」

 今のは氷雨と時雨だ。

 《・・・・・・・・・時雨寝てないか!?》

 「やっぱりクロは物知りだなあ・・・・・・。
  ・・・・・・ってかそう考えると俺が気絶したの滅茶苦茶恥ずかしいぞ・・・!?」

 雷太は今更顔が真っ赤になる。
 すかさず新太郎が指差し、爽やかに笑った。

 「ハハハ、バ〜カ!」

 「て、てめえ・・・・・・。」

 《ハハハ、バ〜カ!》

 「やかましいっ!」

 「・・・・・・さて、じゃあ好い加減に自己紹介をしてもらうか。
  ・・・俺もそろそろ出かけるしな。」

 クロが言った。

 「あ、はい。分かりました。」

 レインは手を上げ返事をした。