「あ、ちょっと坊や〜?」

 雷太が帰ろうとすると、入口の扉を開け早苗が声を掛けてきた。

 「ん?まだ何かあるの早苗さん?」

 「ええ、お勘定を忘れてるわよ?」

 「・・・あ・・・・・・。」

 そうだった。
 とはいえアズキが金を持っているはずもなく、
 やはり雷太が払うことになりそうだ。

 「え〜っと、いくら?」

 「そ、それが・・・。」

 「!????」

 雷太は領収書の額を見て目が飛び出そうになった。



 56000R



 「何故に!?」

 《ボッタクリバーかよ・・・?》

 「それがね、アズキさんが飲んだミルク、凄く高級なやつなのよ・・・。
  アズキさんが『な〜に、雷太は軽くちょちょいと払うさ。』
  って言ったから出したし、何杯も飲んでたから・・・・・・。」

 「・・・・・・おいおいアズキさん・・・。
  ・・・!?アズキさん!?・・・こ、こら!逃げるな――――――!!?」

 《雷太君、お金は払おうよ!》

 「うっせえ!」







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