「・・・・・・!
  (・・・っの野郎・・・!凍り始めた瞬間に水圧上げやがった・・・!!)
  そんなに氷が嫌なら、・・・・・・感電死しやがれっ!!」



 バチッ・・・!!



 数百万ボルトもの電流が水を通った。

 大量の水が一瞬で蒸発し、濃いめの霧が辺りを包む。

 「流石に死にゃあしねーだろうが、虫の息背水の陣のはずだろ?
  詰みだ。・・・・・・・・・・・・死・・・!??」

 エイジニアスははっとした。

 雷太が・・・・・・いない・・・!

 氷と閃光にまぎれ消えてしまった。

 「くっ・・・!
  (あの野郎・・・、水圧上げて電流を受ける瞬間に水流止めてやがった・・・・・・!)
  野郎・・・・・・どこに隠れ・・・・・・!!」

 エイジニアスははっとして下を見た。

 そこにシルヴァトゥースを構えるのは雷太だ。

 「ああ詰みだ。・・・・・・こっちがな!」

 言うと同時に雷太はシルヴァトゥースを振った。

 全ては雷太の作戦だった。
 水を出せば先程と同じようにきっと凍らせてくるはず。
 あくまでも勘の賭けではあるが、視界が多少でも乱れる雷はないと踏んだのだ。
 しかし、水流を強くすればきっと雷を使ってくるはず。
 怒りもあり視界が乱れる、その瞬間に水流の放出を止め、エイジニアスの下へしゃがむ・・・。
 人間にとって上と下は死角、相手が動揺し自分を見つけた瞬間に斬る。

 作戦は・・・・・・成功だ。