重い音と共に厚い扉が開かれる。

 中にいる鉄格子の向こうにいる男。

 奴こそが・・・・・・・・・、



  魔人 クライヴ・キーファー



 「来たな・・・・・・クズ共。」

 クライヴは顔を上げた。

 その体躯には拘束具などは全く見当たらない。

 見えない魔力で魔法を封じているのだ。

 雷太は無視して横の機械を操作した。

 かなり長めの暗証番号を素早く打ち込む。

 轟音と共に、青白く光るガラス球のようなものが出てきた。



 魔道封印−アテリア−。
 科学者アルハザードが作った封印装置だ。
 これに魔力を注ぐ事で、指定範囲内の魔力などを完全に封じる。
 ただ、・・・・・・・・・当然リスクはあるのだ。



 「さて、やるぞ。」

 雷太が後ろを振り向き言った。

 クライヴが不適に笑う。

 「いいぜえ・・・くっ・・・くくくくくく・・・・・・。
  抵抗してやろうじゃねえか・・・クズ共。」