第58話 “魔道封印−アテリア−”


 魔法都市:ルーン・シエイア。

 その外れにある高い塔。

 長い長い階段を下り地下へ降りる。

 最早光の一筋も入らない状態も長く続いている。

 しかし、六人は階段を下り続ける。

 《・・・・・・・・・あれ?・・・六人?》

 「拳帝さん・・・、どこに行ったのかしら?」

 ミルフィがぼやきとも心配ともつかぬ声で言った。

 「う〜ん・・・、あの人真面目だから、
  サボるって事は考えられないけど・・・・・・。」

 雷太が応え、更にシーバスが続ける。

 「・・・・・・元から予定には入っていませんでしたし、
  何か事情があって遅れているなら後からでも来るはずです。
  ・・・さっき話し合ったとおり、早急に事を済ませましょう。」

 「時間も無いしね。」

 リーネが会話を締めた。

 実際、時間は迫っている。
 クライヴ・キーファーの封印を魔力補充するには今日しかない。

 やがて、下り階段も終わり、
 目の前には機械性の扉が現われた。

 扉の隅には、妙な落書きが書いてある。



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 《・・・・・・あほだ・・・。》

 とりあえず文字は無視し、雷太はカードキーを差し込んだ。