雷太は朝飯を食べながらつぶやいた。

 「あいつ・・・・・・てっきり行くとこないと思ったんだけどな・・・。
  ってか初めてのはずだろここ?・・・・・・どこ行ってんだ?
  ・・・・・・まあ、俺も勝手に回るか。・・・明日までだしな。」

 魔法都市にいられるのは三日。
 それがクロに無理を言ってもらった時間だ。

 「・・・・・・さて、まずはあそこに行くか。」

 雷太はホテルを出て歩き出した。



 魔道博物館。

 長い魔法の歴史の偉人達の写真や歴史、
 禁じられし魔法の本、伝説の魔法具など様々なものがある。

 その中を雷太は歩いていた。

 「良いなあ・・・。俺も『魔法剣』欲しい・・・。」

 展示された魔法剣や魔法銃を見ながら雷太はつぶやいた。

 《魔法剣って・・・?》

 いずれ説明する。

 と、雷太のもとに一人の少女が走ってきた。

 「あ、・・・・・・あの・・・、サイン下さいっ!!」

 「うん、良いよ〜♪」

 生意気ながらも雷太は一応名目上
 『世界で六七番目に強い魔導士』。
 結構な人気で、省略しているがサインは多々書いている。

 《生意気だな・・・・・・。
  嬢ちゃん、こいつこの前お漏らししたんだぜ?》

 「堂々と嘘教えんな!
  ・・・・・・はい、どうぞ♪」

 「あ、ありがとうございます!!」

 少女は一礼して走り去っていった。