「・・・・・・あ、すいません『某鮨出前専門店』さんですか。
  匠の4人前1つお願いします。
  ん?・・・お飲み物?・・・え〜っと、・・・じゃあバナナミルクセーキで。あ、あとバナナアイス付けて下さい。
  ・・・え?いえ・・・・・・、いりません。
  いやいりませんって!ハムスタ郎マグカップとか!!・・・まあ、お願いします。」

 《相変わらず住所言わないな・・・・・・。》



 30分後、玄関のチャイムが鳴った。

 《・・・・・・なんで届くんだよ・・・。》

 「は〜い。」

 玄関を開けると、そこには見覚えのある青年が立っていた。

 「どうも、雷太さん。匠の4人前お持ちしました。6000Rです。」

 「あれ・・・・・・?・・・あ!キング君じゃん!」

 「覚えていてくれましたか。」

 キングはにっこり笑った。

 「そりゃあね。・・・でも、キング君ピザ屋でバイトしてなかったっけ?クビになったの?」

 「いえいえ、僕はバイトを何個も掛け持ちしているんですよ。
  色々とお金がいるもので。」

 「へぇ〜、大変だね、はい6000R。」

 「ありがとうございます。では、また。」

 「うん、ありがとう〜。」

 キングはバイクで去っていき、雷太はドアを閉めた。

 「さ〜て、食うか。」