ここはどこかの建物の中の部屋。

 どうやら、IFPの建物らしい。

 二人の男が座り、真剣に・・・・・・・・・・・・格闘ゲームをしている。

 一人はラドクリフ。もう一人は分からない。

 「げっ!エシさん強え!!」

 エシと呼ばれた男はニヤリと笑った。

 「ふっふっふ〜。俺の持ちキャラは改造しまくってるからね〜♪」

 その部屋に、もうひとり謎の人物が入ってきた。

 「あ、ポン!」

 「閣下!」

 覚えている人はいないかもしれないが、かつて第10話でラドクリフの携帯に電話をかけた人物だ。

 「・・・・・・その呼び名で呼ぶな。・・・ポンで良い。」

 ポンと呼ばれた男は静かに言った。

 「す、済みません・・・ポンさん・・・。」

 「まあいい。緊急の連絡が入った。」

 「なんですか?」

 ラドクリフは反応するが、エシは無視してコンボを決める。

 「神谷とあの『龍 雷太』が今戦っているらしい。」

 「・・・なっ・・・!!」

 「ん〜♪ポンのとこの・・・・・・確か『鉄人』だったっけ?」

 「ああ。」

 「あの鉄人大佐とあの野郎が・・・・・・。」

 ラドクリフは驚きを隠せない。
 頭がいいとは思っていなかったが、まさか大佐に喧嘩を売るほど馬鹿だったとは・・・。
 そんなやつに自分は一回負けた。恥ずかしい。

 「でも、それもう勝負決まってんじゃん。」

 「えっ・・・!」

 エシの言葉を、ラドクリフは一瞬疑った。

 「そうだな。勝者は既に決まっている。」

 なるほど、そういうことか。
 確かに、あの鉄人大佐が負けるはずはない。

 ラドクリフはエシに隙を見る。

 「くらえエシさん!空中絶対死コンボ!!」

 「それの返し技・・・っと。」

 「嘘、あるの!?・・・・・・エシさん・・・強すぎです・・・。」

 エシはからからと笑った。


 《ってかお前ら平和を守る気あんのか?》