「・・・少々おしゃべりが過ぎたな・・・。」

 秋葉は懐に手を入れて紙を取り出し、目の前にまいた。
 その紙に順に触れ、燃やしていく・・・。

 「・・・俺のあだ名を知ってるか・・・?」

 「・・・・・・!?(こいつのあだ名は・・・確か・・・・・・。)」

 秋葉の前に、次第に炎が渦巻いていく・・・。

 「・・・行け・・・!」

 渦巻いた炎が、雷太へと向かってきた。
 ・・・それはまるで・・・・・・・・・。

 「!!(・・・レッド・スネーク!!)」

 炎の蛇だ。

 雷太はとっさに横に飛んでかわした。

 行き場を失った炎の蛇はそのまま壁に激突し、近くの兵が悲鳴を上げた。

 雷太はすぐさま体制を整えるが、秋葉は既に新たな紙に火をつけている。

 「・・・行け・・・!!」

 再び炎の蛇が向かってくる。

 「・・・・・・くっ・・・!」

 雷太は急いで炎の蛇に手をかざした。

 「水魔法『水流――――――

 「・・・いいのか?・・・前ばかりに気を取られて・・・?」

 「・・・!!?」

 雷太ははっとした。
 後ろが・・・・・・、熱い!!?

 先ほどかわしたはずの炎の蛇が、戻ってきている・・・!

 「・・・悪いな。・・・俺の『火蛇蜥蜴』(ひへびとかげ)はしつこいんだ・・・。」

 雷太は舌打ちし横に飛んだ。
 そのまま両手をそれぞれの火蛇蜥蜴に向ける。

 「水魔法『水流放出(スパート・H2O(spout hydrogen2oxygen))』!!」



 ジュウウウウウウウウ・・・!!



 しつこいとはいえ流石に火。
 質量以上の水をかければかけた先から消えていく。

 「・・・マジでなかなか消えないな・・・!しつけえ!
  ・・・・・・・・・・・・・・・!!?あいつは!?」

 秋葉が・・・・・・・・・いない・・・?