「あの・・・・・・、デュークさんと啓太君って何者なんですか?
・・・・・・特にデュークさんは・・・・・・?」
一瞬の静寂の内、デュークは静かに答えた。
「・・・僕は人間だよ雷ぷ〜。
・・・・・・ただ、・・・呪われてるんだ・・・・・・。」
「え・・・・・・、呪われて?」
「そう、今のを見てもう分かると思うけど、僕は絶対に死なないんだ。
例え、腕をもがれようが再生するし、脳が砕け散ろうが、全身が消滅しようが必ず復活する。
そういう呪いなんだ。
寿命もないから、今まで何年生きているのかも数えてない。
今まで何度も解こうと試みたけど、成功していない。
それはもう、このおもちゃみたいな体の自分自身に嫌気が差すほどさ。」
「は、はぁ・・・・・・。」
いきなりの突飛な答えに声が出ない。
そもそも、『呪い』自体聞いたことが無いのだ。
しかも、かけた相手を不死にする呪いなど・・・・・・。
デュークは続ける。
「・・・でも、いくら死なないし再生するといっても攻撃されるのは嫌いなんだ。
だから僕は機械科学者の道を歩んだ。
一番性に合っていたし、銃撃には自信があるからね。」
デュークの腕の白衣の下から、瞬時に小さな銃が飛び出てきた。
そうかと思えば自動的に引っ込む。
どうやら、全身に目立たないように武器をつけているらしい。
「いつか僕は、自分自身で必ずこの呪いを解いてみせる。
大抵の人には、怒られるかもしれないけどね。」
デュークの意味する『呪いを解く』とはつまり――――――
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
雷太は、声が出なかった。
体験は出来ないが、ある程度の想像をする事はできる。
普通の生命とは逆の悩み。
それは『永遠の命』。
欲しくもないものが与えられると、どんな感情なのか。
もしかすると、死に対する拒絶の悩みよりも――――――
約一名以外皆、うつむき黙りこくってしまった。
爆破跡の残り火が燃える音が、大きい気がする。