『説明を続けるぞ。
  先程言ったように虚偽の報告を流し、お前にはこの見かけボロの少々大きな飛行機でデュークのいるナレクト大陸へ飛んでもらっている。
  いくら頭がキレる奴でも。全く違う方向に、そして明日ではなく今日、このようなボロ飛行機に
  お前が乗っているとは考えないだろう。
  余りにもボロ故に疑われる可能性もあるが、その為に飛行機の機底には民間専用のマークを入れている。』

 雷太は更に感心した。

 「なるほど・・・・・・、疑えても蓋を開けるまでは分からないんだな・・・。」

 『ちなみにこの飛行機は既にナレクトに入って結構立つ。』

 「ふ〜ん・・・、意外と早いな・・・。」

 『そしてもうじき墜落する。』

 「ふ〜ん、なるほど・・・・・・・・・・・・・・・はぁ!!!??」

 雷太は思わず立ち上がった。

 「なんだよそれ!?聞いてないぞ!ボロは見かけだけじゃあないのか!?」

 『落ち着け。実はこの飛行機は煙を出し、がたがた揺れながら飛行している。
  一般市民が恐怖のあまりIFPに通報しない程度にな。
  そんな飛行機がしっかりと、短時間で往復をするのはおかしいだろう。』

 雷太はもの凄く焦る。なにしろ普通墜落したら・・・・・・。

 「そ、それはそうだけどよ・・・!!」

 画面のクロは続ける。

 ちなみに何度も言うがこれは録画の映像だ。クロが雷太の言動を予想して撮ったに過ぎない。

 『故に、ある場所に墜落させる。デュークには既に連絡済みだ。
  帰りの方法も既に伝えてある。安心しろ。』

 「できるか!!普通飛行機墜落したら死ぬんだぞ!!?」

 『残り10秒。』

 「うおいっ!カウント短かっ!!」