「まさか・・・!?落ちるのかマジで!!?」

 本当に何時落ちてもおかしくは無い。雷太は念のためすぐに魔法が使えるよう、魔力を操作した。

 ・・・そのとき――――――



 バリィッ!!



 激しい音と共に何かがボロボロの床を突き破って現れた。

 「うおおっ!!・・・・・・・・・・・・はぁ?」

 雷太は身構えをひょうしぬけた声と共に崩す。

 現れたのはどう見てもテレビだ。多数の配線が床に繋がっている。

 思わずテレビを無視して抜けた床下を覗き込むと、機械がびっしりしいてある。

 どうやら、ボロなのは外装と内装だけのようだ。

 と、テレビが砂嵐状態になった。雷太はテレビに注目する。

 『雷太か?俺だ。』

 テレビに映ったのはクロだ。雷太は様々な感情が交じり、言葉が考えるよりも先に堰をきったようにあふれ出た。

 「クロ!?いたのか!あ、テレビか。ってかなんだよこのボロ飛行機!?
  ってか何故か中は機械まみれじゃねーか!どういうことだ!?ってかここどこだ!??・・・・・・。」

 しかし、モニターのクロは雷太の言う事を一切無視して言った。

 『いいか、これは録画された映像だ。お前の問いには一切答える事ができない。』

 雷太は事実を知り、少し赤面する。慌てすぎた。

 『これから俺がわざわざこんな見かけボロの飛行機でお前を行かせた計画を説明する。心して聞け。』

 雷太は画面に集中した。



 ―――――― 一方その頃。



 クロはいつもの書斎にこもり、いつものように書類を書いていた。

 彼が書く書類は一体どれほどの量なのか・・・・・・。

 少なくとも、一般人ならば既に音を上げている量のはずだ。

 世界を動かす為の書類だとしても、果たして何が彼をそこまでさせるのか。

 それを知る者はいるのだろうか・・・。



 ヴ―――ン!!



 彼の携帯のバイブレーションが作動した。着信有りだ。

 彼はすぐさま携帯に出る。