『三人の鬼』とは鬼の通称が付けられた大犯罪者の事だ。
 余りにも強く恐ろしく人を殺した故に世界政府により
 Dead or AliveではなくDeadのみを推奨されている者。
 氷鬼ティノスの大虐殺は第47話に有る為記憶に有る人も多いだろう。
 三人共名前が大きくなり過ぎた為か滅多に表に出たり
 新聞に載る事は無くなったが、世界政府によると三人共未だに生きているらしい。



 「僕はね、捨て子なんだ。
  新太郎と同じでね。」

 「!」

 雷太の記憶には無い。

 まだ雷太が赤ん坊の頃に、
 ヴァンが同じく赤ん坊の新太郎を連れて来たらしい。
 尤も、知らない内に心友になっていたので
 後知った時も特に何も無かったが。

 「僕は親を知らない、探す気も無いしね。
  有る人に拾われて育ててもらい、幸せだったんだ。
  でもそれを『三人の鬼』の一人に壊された。
  だから僕は思った、彼等はいてはならない。
  彼等を何としても倒さなくてはならないと。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 「でも倒すと言っても僕は彼等の居場所は知らない。
  だからこそ必要なんだ、『世界の統轄者(レイン・ルーラー)』の肩書きが。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」

 「この肩書きを得るという事は世界で一番強いという事。
  世界中を暴れまわっている彼等が易々と認めるはずがない。
  そして僕はその『世界の統轄者(レイン・ルーラー)』に・・・、
  ・・・・・・・・・クロがなって欲しいと思っているんだ。」

 「!」