『はい、何でしょうか?』
直様インターホンから声がする。
「あの、俺達ヴァンさんに会いに来たんだけど・・・・・・。」
『ああ、クロさんから承っております。
龍 雷太さんに黒木 一隆さんですね。
如何ぞ御入り下さい。』
如何やらこっちからは見えないがあちらからはこっちが見えているらしい。
入り口の扉の鍵があっけなく開かれた。
「開いたな・・・・・・あっけなく・・・。」
「そうですね・・・・・・。」
「あ、あうぅ・・・、何で・・・?」
「と、とりあえず俺達は入るけど、雪花はどうする?」
「う、うぅ・・・・・・、
あ、あの!お酒持ってませんか?」
「酒?」
雷太は首を傾げる。
どう考えても酒を飲む状況ではない。
「わ、私口下手だから・・・・・・。
お酒を飲むと饒舌になって彼を説得出来ると思うんです・・・。」
彼とはインターホン越しの相手の事だ。
「っつっても俺酒飲みじゃないしなあ・・・。」
「気付けのブランデーぐらいなら持ってるけど?」
黒木が小さな瓶を取り出した。
本当に気付け程度の僅かな量だ。
「あ、有難う御座います!」
雪花はブランデーを受け取り飲み干した。
そして直ぐ様倒れる。
《「倒れたー!?」》