「貴方は如何なされますか?ヴェルサスさん。」

 「そうだな・・・・・・、まずは今まで通り行動し様。
  後は・・・・・・・・・、星を斬るか。」

 「おや修行とは御珍しい。」

 「まあ・・・・・・・・・・・・な。
  では去らばだ。」

 ヴェルサスも部屋を出て行く。
 残されたシヴィウス。
 真っ白な部屋の中に一人。
 時空間が歪む。

 『シヴィウス・・・。』

 あの時龍 雷太はそう呟いた。
 会った事どころか存在すら知らなかっただろうに。

 「実に・・・、面白い。
  御蔭で震えが止まりません。
  期待していますよ・・・・・・アークトゥルス。」



 場面は変わりエクセス市街。
 雷太はある場所に向かい歩いていた。

 本当ならワープでも行けるのだが、かなり距離が離れている為魔力を大量消費する。
 時間と金に余裕さえ有れば公共の機関を利用した方が良いのだ。

 実は車もバイクも持っていない雷太。
 今向かっているのは人工魔道ワープ装置の施設へだ。
 人工魔道ワープ装置施設については話が進むと共に説明する。

 「さて、途中で土産でも買って――――――

 「師匠!」

 「!?」

 突如目の前に黒青色の髪をした青年が現れた。
 短髪に雷太の様な長い青黒色の鉢巻を付け、
 此れまた雷太の様な上着を羽織い剣を差している。

 こう書くとまるで瓜二つの様に聞こえるかもしれないが、
 青年の方が背が高くまた格好良い。
 また背に差した剣が二本で、腰には銃も差している。
 どうやら個人的に雷太を真似ているだけらしい。

 「何処へ行かれるのですか?
  今日は師匠の家で魔法の鍛錬をして下さるはず・・・。」

 「く、黒木・・・・・・そうだったっけ?」