「御宅の魔導製品、例えば鍵は順調ですか?」

 「え・・・・・・、ええ、問題有りません。」

 「そうでしょう。
  生物は全て魔力を持っている。
  貴方が登録した魔力にのみ錠を開く鍵です。」

 「・・・・・・一体何が言いたいのさ?」

 デュークが聞く。

 「私が今まで手掛けた魔法科学、私しか扱えない。
  私がいなくなれば如何なるか分かっているのかね?」

 「なっ・・・・・・!
  平和を謳ったかと思えば今度は脅しだって・・・?」

 「例えば、の話さ。
  例えば『魔法都市:ルーン・シエイア』。
  クライヴ・キーファーの特別牢も私製だったな。
  彼こそ二度と出してはならない大犯罪者だというのに。」

 「くっ・・・・・・!
  (まさかそんなものまで・・・!
   雷ぷ〜・・・・・・どうして事前に教えてくれなかったんだ・・・!)」

 「まだまだ有るぞ、魔法科学を政府公認で世界に広めたのは私だからな。
  さて・・・・・・私を追放したとして・・・、
  誰か代わりがいるのか、務まるのかね?」

 議会がざわめく。