「つまり、いずれは約2000年前魔王の手により分かれた
もう半分の世界全てがこちらを攻めてくると言っても過言では無いのです!
その様な自体をこのまま黙ってみておくつもりですか!?」
会場がざわめき、議長が静粛を求める。
「さて・・・・・・。」
アルハザードが立ち上がった。
「まずは訂正し様。
魔界を制圧済みと言ったのは少々誇張だった。
旧支配枠は滅ぼしたが残存勢力や敵対者はかなり残っている。
まだ完全に統一するには時間が掛かりそうだ。
まあそれはさて置き・・・・・・だ。
随分と壮大な被害未来を描いている様だが、それは今の人間界と何が違うのかね?」
「・・・・・・・・・・・・?」
「多数の組織が暗躍し常に一般市民は命の危機に晒されている。
それがもう1000年だ、酷いとは思わないか?
それに君は重大な勘違いをしている。」
「何・・・・・・!?」
「私が何時人間界を攻めると言った?滅ぼすと言った?
魔界はね、君達が思っている程野蛮では無いのだよ。
さて、デューク君と同じ様に皆様にお聞き願おう。」
アルハザードは極めて冷静に周りへ呼び掛ける。
「確かに我等魔界皇帝軍は魔界を統一した後、
人間界の組織も全て潰し
『真の世界の統轄者(ラ・レイン・ルーラー)』になろうとしております。
しかしそれは制圧や侵攻の目的ではなくむしろ平和化の為であります。」
ざわめく会場を尻目に一呼吸置き・・・・・・。
「そして我等が地球を統一した暁には、
この世界政府へ全ての権限を譲渡すると約束致しましょう。」
「何だって・・・・・・馬鹿な・・・!」
「我等魔界皇帝軍、全ては王と共に在り。」