「クロさんですか・・・・・・。」
「ああ、お前ならば知っているはずだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
シヴィウスは指をくるっと回した。
途端に飛行船の微騒音が消える。
いつもこうであれば良いのだがと思いながらヴェルサスは口を開いた。
「同じ容姿に殆ど同じ技、
違うのは反転した様な色、
そして仲間の存在、服装など細かいもの・・・・・・。
『世界には同じ顔が三人はいる』というレベルではない。」
「・・・・・・随分と衝撃で在られた様で・・・。」
「全くだ、引き分けたが俺とあの男は後必ずまた闘う。
予想とか先見ではない、本能で分かる。
シヴィウス・・・・・・・・・あの男は何者だ?
そして・・・・・・・・・・・・俺は何だ?」
「其れは・・・・・・――――――
「その話、俺にも聞かせて貰おうか。」
「!?」
「・・・・・・・・・・・・。」
扉が開き、黒鎧に身を包んだ者が歩いて来た。
「アーク・・・・・・。」
「惜しかったなあ、惜しかった。
俺があの時一緒に戻っていれば会えたのに。
そうすればすぐ様殺せたのに。」
「・・・・・・アーク?」
「だが近付いている、ニアミスまで来ている。
時は近い、全て俺のものだ、神は殺す。」
「おい、アーク!?」
「何だよしけた面してんなヴェルサス。
いたんだろう?あの男が。
俺の宿敵、龍 雷太が!」
「!」
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