「彼・・・?」

 「今階段を駆け上がっている彼等さ。」

 シドが本を捲りながら言った。

 「彼・・・等・・・?シド、一体――――――

 アルハザードが言い終わらない内に部屋の扉が勢い良く開いた。

 入ってきたのは、雷太、新太郎、海里、そしてヴァンだ。

 「クロ!」

 クロを確認すると雷太が後ろに立つ。

 「おやおやこれはこれは。
  初めまして・・・・・・と言うべきかな?」

 シドにアルハザードが続ける。

 「まさか全員とはな・・・。
  何故ここが?」

 「上から突然色々落ちて来たからな。
  何かあるかと思ったらビンゴだったってわけだ!」

 新太郎が二人を睨んで言った。

 「なる程。」

 先程クロが暴れたのはこれも狙いだったらしい。
 粗暴な振りをして中々に頭を使う・・・とシドは心内評価した。

 「お前らか・・・?これをやったのは?」

 雷太が聞く。

 「これ、とは?」

 「皆死んでる、お前ら以外。」

 「それは違う。」

 アルハザードが答えた。