「・・・・・・ふむ・・・、流石に互い顔は割れているか。
紅茶でもどうだね?何、何も入れてやしない。」
「結構だ、何分そこら辺には不自由していなくてな。
それよりも、その閉じた片目を開けたらどうなんだ?」
シド・ヴェインの右目は常に閉じられている。
悪魔という通称からして何かありそうで気持ちが良いものではない。
「また冗談をははは、これは私の個性自由さ。
・・・・・・・・・・・おや?」
機械音と共に仮面を着けた者が部屋に現れた。
「意外と早かったじゃないか。
・・・・・・アルハザード君。」
「やはりいたか・・・。
君が動けばこの様な惨事にならなかっただろうに。」
「なる様になっただけさ。
私の介入で道がずれたら困るのでね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「北の機械王アルハザード、八星シド・ヴェイン。
この二人が揃うとはやはり魔軍には何かありそうだな・・・。」
クロが声を発すとアルハザードが振り向いた。
「これはこれは・・・、挨拶が遅れて失礼した。
言の通り、私は北の機械王アルハザードだ。」
「何故こんな男と会う約束を?」
「こんな男とは・・・、私は十分紳士的なつもりなのだがね。」
その言葉を流し、アルハザードは答えた。
「それは言おう、彼が来れば・・・。」