「で、何故呼び出したんだクロ?」
「まあ待て、あと二人今回は来る。」
「あと二人?
・・・・・・あ、一人はデュークさんか。」
部屋にはクロ、雷太、新太郎、ヴァンがいる。
「いや、デュークは今回はなしだ。
何か諸事情で休むらしくてな。」
「へえ〜・・・、じゃあ誰なんだろ?」
「一人は私だな。」
声が聞こえたかと思うと、扉を開け黒霧が部屋に入って来た。
「黒霧さん!」
「久し振りだな。・・・・・・とは言えないか。」
一応先日の会合で話している。
彼女の名は『黒霧 透夜』。
“強大組織”ブラックメンの参謀である。
しかし参謀と有りながら情報収集の役も請け負っており、
情報屋を雇うとは別に彼女も独自で色々と調べている様だ。
これまでの会話からも分かるだろうが、
彼女とクロは彼女が子供からの付き合いで、互いに絶大な信頼を置いているらしい。
「安心しろ、私は戦闘にはいかん。
何分、組織に身を知られては不味いのでな。」
彼女はさらさらな腰まで届く黒髪を手で梳きながら言った。
「組織!また組織と戦うのか?」
クロが一瞥すると黒霧はんべっと舌を出した。
「まあな・・・。
とりあえず最後の一人が来るまで待て。」
「あ、ああ・・・。」
暫く後、氷雨に案内され二人の人物が入って来た。
《二人?》