第139話 “鬼山 海里”


 早朝。
 雷太達は呼び出された。

 氷雨に案内され『応接間No.4』に入る。

 「す、済まん遅れた!」

 雷太はいつも通り頭を下げた。

 ・・・・・・が、何故か部屋は突如ざわつく。

 「雷太が・・・・・・時間通り来ただと・・・!??」

 「どこか体でも悪いの雷ぷ〜・・・?」

 「え・・・?」

 集合時間は朝8時じゃなかったのか・・・?
 そう雷太が不思議がっているとクロが煙草を吸い言った。

 「簡単な事だ。
  こいつだけには朝8時集合と言っておいた。
  本当の集合時間は今、朝11時だがな。」

 「なる程!流石クロさん!」

 「くっ・・・!」

 一瞬間に合ったと思った雷太は赤面した。
 どうりで氷雨が道中くすくす笑っていたわけだ。

 「雷太・・・!」

 新太郎が真面目な顔をしてこっちを見た。

 「な、なんだよ新太郎・・・。」

 「・・・・・・・・・ば〜・・・か!」

 《・・・・・・・・・ば〜・・・か!》

 「こ、この野郎・・・・・・!!」

 「良いから座れ。」

 「ぐ・・・。」

 「はっはっはっは。」

 《はっはっはっは。》