たまらず雷太達は後ろに下がる。
「体が・・・・・・燃えてやがる。」
「あれは・・・フルバトルフレイム!?」
《新太郎が持っている特殊能力か。》
「良く知っているな。
我が一族フレイムバイソンにのみ伝わる力、
特殊能力『フルバトルフレイム』。
拙者の体は発火する。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「マジかよ厄介だな・・・。
それならこっちは水魔法で・・・・・・。」
「其の様な事、させると思うのか?」
「!?」
「ぬん!!」
バルロクスは巨斧の石突を地に叩き付けた。
途端に炎が噴き上がり辺りを円状に舞う。
しかも次第に円は大きくなっているようだ。
「あ、熱っ!?何だ!?」
「拙者の能力だ。」
今や炎で見えない円の中心から声が聞こえる。
「我が能力、『サークルブリーザー』。
円状に微風を発生させる能力。
フルバトルフレイムと組み合わせる事で未曾有の攻を生む。」
猛る炎が拡大してきている。
体から出る火に微風を当てる事で大きくしそのまま拡大しているのだ。
「熱い・・・!
これじゃあ近付けねえ!」
水魔法の為に魔力を溜めているが、熱気で集中が出来ない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」