「おい、遊ぶのも良いが当初の目的を忘れるなよ?」

 後ろからクロが声を掛けてきた。

 「ああ、明日までに体作っとくぜ。」

 ブラックメン&他2名がジパングを出て数日。
 超高速の飛行機でもこれ程の時間が掛かるので困る。

 今日は炎の町と水の町で休みまた明日に出発するのだ。

 それからはもちろん・・・・・・戦である。

 「しっかし・・・・・・初めて来たけど楽しいな。」

 ソーダ炎を飲みながら新太郎が言った。

 どういう仕組みか分からないが、
 体に影響を与える事無く消化される火らしい。

 食べられる火は二人とも初めてみる。

 「ああ、デイハードさんって凄いな。」

 「約400年前になったとはいえ、
  殆ど自分の力でここまで町特有の産業を創ったんだからな。」

 「こりゃあ・・・・・・勝負は・・・。」

 「デイハードさんかなあ・・・。」

 数日前会った時に二人が去り際に言った言葉。

 「そうだ、どうせ俺達の町に来るなら、
  どちらの町が凄いか評価してもらうか?」

 「そうだね、お互い絶対負けない自信があるし。」

 二人の話によると訪れる人皆ドローの判定を下すらしいが・・・。

 「俺は断然炎の町だなあ・・・。」

 「まあ、今はな。
  とりあえずそろそろ水の町にも行ってみるか?」

 「そうだな。」

 炎の町と水の町は繋がっている。
 隣り合った町は炎と水のゲートをくぐり移動するのだ。

 一応気温等は変わらないように調整されているが、
 横着してゲートを使わず行こうとすると大変な事になるかもしれない。