――――――が、



 ズッ



 なんとぶつかるどころか二人の体の一部分が重なった。

 「・・・・・・?????
  ・・・なんじゃこりゃあ!?ひんやりする!!?
  ・・・・・・・・・あ!よく見たらレインさんじゃん!」

 「あっ!雷太さん!」

 「・・・・・・・・・ああ、なるほど・・・。
  レインさんは幽体だから壁も抜けられるし足音もしない。
  だから声だけが近づいてきてたのか・・・・・・。
  そう考えると幽体は色々といいねえ、レインさん。」

 「今それどころじゃないんです!雷太さん!」

 「・・・・・・へ?どしたの?」

 「追われてるんです!匿ってください!」

 「え?・・・ええ?
  さっきの叫び声ってマジだったの!?」

 「はい、そうです大マジです!」

 「一体何があったのさ・・・?」

 「・・・・・・・・・それが・・・。」



 5分後、雷太は廊下を歩いていた。

 「・・・・・・・・・・・・。
  (・・・やっぱドキドキするな・・・・・・。)」

 ちなみにここはさっきと同じ長い廊下で窓も扉も階段も無い。

 ――――――が、



 ズッ



 なんと壁を抜けて啓太が突然現れた。