遠い、遥かに遠い昔・・・宇宙が誕生し、やがて唯一の生命を育む星、

 太陽系第三惑星『地球』が誕生した。

 地球の生物は様々な進化を遂げ、やがて我々がよく知る動物、植物の他に『人間』、そして『魔族』が生まれた。

 『魔族』とは、基本的に我々にとっては空想の中の産物である者を指し、

 一口に『魔族』といっても、『エルフ』、『鬼』、『ドラゴン』など様々で、人間には無い力を持っているものも多い。

 人間と全く同じ姿をした『魔族』もいれば、まったくもって異形と言える姿をした『魔族』もいる。

 しかし、『人間』と『魔族』はお互いに特に強い差別意識も無く、殆ど平和に共存して来たのである。



 ・・・だがしかし――――――



 現在、世界は混乱を極めていた。

 ある時、その当時世界を統治していた『世界帝国』を滅ぼし、世界を我が物にしようというある組織が現れた。

 しかし、その野望は辛くも打ち破られた。

 ・・・・・・早っ!

 別に正義のヒーローが現れたわけではない。

 なんと、同じように世界を我が物にしようという組織が多数現れたのである。

 今まで政府の軍に押さえつけられ、身を潜めていた強者達が、一斉に動いたのだ。

 己が欲望の為に。

 その急激さと勢いの波に、それまで我が物顔に世界を統治し、腐敗しかけていた『世界帝国』はあっというまに飲み込まれた。

 史実上の『世界帝国』崩壊である。

 そして『世界帝国』を滅ぼした各々の組織達は、己が第二の『世界帝国』となる為、お互いに潰し潰され、争い続けた。

 そして、後に『組織大戦』と呼ばれるその争いが全く止まぬまま、現在に至る・・・・・・・・・。