第4話 “東西南北”


 職員室を出て校内を歩く柊。
 何やら考え込んでいる様な顔だ。

 「初めて・・・・・・かもな、名前を読まれたのは。」

 歩きながら彼はそう呟いく。

 やがて校舎の出口に差し掛かった所で物陰から人が現れた。
 男が一人に女が二人。

 「ああ、待っててくれたのかお前等。」

 「まあね、暇だったし。」

 「一緒に帰ろー!」

 「・・・・・・・・・そう・・・・・・・・・・・・する・・・。」

 屋上で一緒だった虎、それに話しに出た椿と榎原らしい。

 「ああ、帰ろうぜ。」

 4人は連れ立って校舎を出た。

 校庭内には多少の人が残っていたが、
 4人を見ると少々ざわめく。

 「四天王だ・・・、四天王が揃ってるぞ。」

 「揃ってるとは・・・・・・、俺等は基本4人一緒だろう。」

 「それは柊が良く休むからさ。」

 柊の言葉に虎が返し、榎原が続ける。

 「そうだよー!卒業出来ないよ?」

 「色々有るんだよ、冴島の姐貴のバイトとかな。」

 「・・・・・・おひとよし・・・・・・・・・だから・・・。」

 「・・・・・・・・・ふん・・・。」