第98話 “青木 聖子VS.牛魔軍団86人”


 「〜♪」

 『CLAIM OF SOUL』のグッズを貰い、雷太はご機嫌である。

 「・・・・・・・・・あ、そういえば雷太さんってクロさんに呼ばれてませんでしたっけ?」

 「げげげっ!?・・・・・・やばい!また遅刻だ!?」

 「クロさん怒ってそうですしもう行きます?」

 「うん。でもちょっと最後に聞きたい事があるんだけど・・・?」

 「・・・?なんですか?」

 「いや最初から気になってたんだけど、
  どうして聖子ちゃんって俺に会いに来たのかな〜?って思って。
  ファンだからってのは分かるけど、こんな状況で初対面とか・・・・・・?
  聖子ちゃんの情報収集力なら俺の家も知ってるだろうしね。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 聖子はしばらく黙っていたが、やがてにっこり笑って言った。

 「流石雷太様!御気付きになられましたか。
  そうですよね、本当に雷太様に会いに行きたかったのなら
  こんな形ではなく、雷太様の御家に行かせて頂ければ良いですもんね。」

 「・・・・・・・・・・・・。」

 「実は私、今朝からちょっと人を探してたんです。
  その人は多分此処等辺にいるので探していたら
  雷太様を見つけて興奮しちゃった次第でして・・・・・・。」

 「へぇ、そうだったんだ?」

 「はい、私はこのままその人を探しますので、
  雷太様はどうぞクロ様のところに行って下さい。」