第96話 “教えて!聖子先生”


 前略、雷太は肩を叩かれた。

 「・・・・・・・・・・・・・・・!!
  (ぎゃあああああああ!!?見つかったー!?
   これで俺も牛魔ファミリーの一員なのかー!??)」

 《小猿はパニくっている!》

 「・・・・・・・・・・・・・・・。
  (どうする!?まだ肩に手が置かれてるから
   移動系魔法使えねーよー!!?)」

 と、肩に手を置いたままの者が口を開いた。

 「えへへ〜♪つかまえたあ〜♪」

 「・・・・・・・・・・・・・・・!!
  (うわ゛ー!?
   『えへへ〜♪』って!『つかまえたあ〜♪』って!
   全然似合わね・・・・・・ん?・・・あれ?
   今の声・・・・・・普通の女の子っぽい声だったぞ?どういう事だ・・・?)」

 《しかし雷太の『子猿よりも小さい脳』では何も分からない!》

 「・・・・・・・・・・・・・・・!
  (やかましい!
   ・・・・・・しかしどうする・・・?・・・振り向いてみるか?)」

 《牛魔は声色が使えるのかもしれない。》

 「・・・・・・・・・・・・・・・!!
  (そうだよそれなんだよ・・・!
   と、とりあえず振り向くしかない・・・・・・しかしっ!
   声は可愛いのに顔が牛魔だったとしたら、悲しいぞ!俺は本当に悲しいぞ!!
   ・・・・・・よし、仕方ない。12の3でゆっくり振り向こう・・・。
   ・・・・・・・・・・・・1・・・2の・・・・・・・・・・・・3!!)」



 ぷすっ



 雷太の右頬にか細い指が刺さった。