第85話 “見覚えのある城”


 「・・・・・・・・・あれ?・・・ここはどこだ?」

 雷太は草原の真っ只中に立っていた。

 「また夢か?・・・・・・いや、違うな。」

 どうやら夢ではないらしい。

 だとすると幻覚か・・・?

 自分は図書館にいたはず、
 どこかに飛ばされたか、幻覚に違いない。

 「とりあえず幻覚だとしてもここどこだよ・・・?」

 雷太は辺りをキョロキョロ見回した。

 「ん?」

 ずっと遠くの方に薄っすらとだが何かが見える。

 「・・・・・・・・・城・・・?」

 どうやら西洋風の城のようだ。
 行く当てもない雷太はとりあえずそこへ行く事にした。

 幻覚にしろワープにしろ、何か情報が得られるかもしれない。

 雷太は城に向かって歩き出した。