蓋を開け、雷太は中の物を取り出した。

 「・・・・・・なんです?これ?」

 健が不思議そうな声を出した。

 中から出てきたのは白いビニールの塊だ。

 「ああ、壊れやすそうなものなんで、厳重に包んでもらったんですよ。」

 雷太は答え白いビニールをはがしにかかる。

 その中から少し見えたのは、古ぼけたランプだ。
 綺麗に磨かれてはいるが、相当に古い物らしい。
 アラビアンナイトのランプをイメージしてもらえば良いだろう。

 「な〜に〜これ?」

 「本当に古い物だな・・・。」

 「ちょっと汚くな〜い?」

 時雨、建太郎、霞が正直に感想を言う。

 「そうだねえ・・・、どうかなD・J?」

 デュークがD・Jに促した。

 「触れて直接詳しく調べなければ分からないけど、
  見た限り相当に古いものだね。保存状態は良いけど。」

 皆殆ど興味津々に見えるが・・・・・・。

 「ランプ・・・洋物ですか・・・。
  済みません、帰って良いですか?」

 波切が物凄くつまらなそうに言った。
 彼は洋物には一切興味が無い。