「良え、今日は少々都合が悪い日でしてね。
  家内は唯今家に居ります。」

 『飛鳥 弥生』は波切の妻でもあり、
 またブラックメン一番隊副隊長でもある。
 ただ、彼女は普段専業主婦をやっているせいか、
 こういう集まりの時には欠席するのが殆どだ。

 「・・・・・・雷太さん、それ何ですか?」

 雷太が適当に新太郎と話していると、健が声を掛けてきた。
 どうやら、左腕に抱える桐の箱の事らしい。

 「あ、それ俺も気になってたんだよな。何だそれ?」

 新太郎が便乗した。

 「ああ、さっきある人にもらったんですよ。
  何でもかなり古いランプだとか・・・・・・。」

 「へえ、ちょっと見せてもらっても宜しいですか?」

 「良いですよ?」

 雷太はテーブルに桐の箱を置いた。

 と、いつのまにか皆周りに集まってきている。
 言わなかっただけで皆何かと興味はあったらしい。

 「早くしろよ。」

 新太郎がせかす。

 「うるせえな、ちょっと待てよ。」

 雷太は紐を解き蓋を開けた。



 王の棺が合間見える。



  ←いっこ前へ

  ←小説選択へ。