「クロが!?」

 雷太は驚いておうむ返しに聞いた。

 「ええ、そうよ。
  本当にたまにだけど、ここに来てくれるわ。」

 「・・・・・・・・・・・・。」

 クロがここを知っているのには驚かないが、
 あの仕事の鬼がわざわざ時間を割くのも珍しい。

 《鬼て・・・。》

 「これで信用してもらえるかしら?」

 「あ、ああ・・・それならなあ・・・。」

 「ありがとう。
  じゃあ教えてくれる?貴方が元気が無いわけを。」

 「え〜っと・・・まずどう言えば良いのか・・・。」

 いざ言うと決めてもまず何から言えば良いのか迷う。
 PSYや魔法都市の説明から要するからだ。

 「あ〜もうじれったいねえ。」

 一匹ミルクをなめていたアズキが面倒臭そうに言った。

 「結局雷坊がPSYの幹部と戦って、
  勝てなかったから悩んでいるっていう事さ。」

 「!?」

 雷太は驚きのあまりバナナミルクセーキを噴き出しそうになった。

 「ちょ・・・!?一体どこまで知ってるんだよアズキさん!?
  それ十分機密事項のはずだろ?」

 「言ったろ?色々情報網があるって。
  ちなみにどこからの情報かは『企猫秘密』だよ。」

 「き、企猫秘密て・・・・・・。」