休む暇を与えずセンは仕掛けてくる。

 横薙ぎ、唐竹割り、突き。

 相も変わらず剣閃は素人だが、二刀とリーチがそれを相殺している。

 「くっ・・・!」

 新太郎は右手で放たれた唐竹割を白刃取りで止めた。

 左手が来る前に顔に回し蹴りを放つ。

 効かないが、流石にセンの動きが一瞬止まった。

 「・・・・・・らぁ!!」

 声と共に新太郎は武器破壊の要領でセンの右腕を折った。

 そのまま腹を蹴り吹き飛ばす。

 センは受身を取りすぐに起き上がった。

 「こ・・・、これは・・・!!」

 新太郎は折れた刀状の腕を見て驚きの声を上げた。

 腕の中は細かい網目状に空洞になっている。
 これは・・・・・・まるで・・・!

 「お前・・・・・・・・・骨か!?」

 センはため息をついて立ち上がった。

 「・・・・・・速さを得るために中を空洞にしたのが失敗でしたね・・・。
  そうです・・・僕の能力は『骨−エスティラボラス−』・・・・・・。
  体を骨そのものにする能力です・・・・・・・・・。」

 そういうセンの右こめかみは小さくひび割れている。
 先ほどの回し蹴りで骨の塊でさえ耐え切れなかったらしい。

 「・・・まさかこの体を格闘で傷つけるとは・・・・・・。
  正直言って驚きました・・・・・・・・・でも。」

 センの右こめかみと右腕が再生していく・・・・・・。

 「・・・このように僕は『超自然系』故に再生できる・・・・・・。
  ・・・・・・・・・僕にあなたの攻撃は効きません。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 新太郎は構えた。



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