第54話 “七人の魔導士”


 大衆酒場兼小料理屋『秋雨』。
 少々時は経ち現在午後2時前。
 約束の時間が迫っている。

 「そろそろですかね?」

 ウォルフが雷太に言った。

 「そうだな。そろそろ時間――――――



 ガラッ!



 雷太が言い終わる間もなく、障子が開いた。

 「あら、結構早かったみたいね。」

 入ってきたのはミルフィだ。

 「おお、来たか。」

 雷太が横に席を空ける。

 「ええ。・・・お久し振り、シーバスさんにウォルフさん。」

 「お久しぶり〜♪」

 「ええ、お久し振り・・・。」

 と挨拶を交わしミルフィが席に着いたのもつかの間・・・・・・。



 ガラッ。



 再び障子が開いた。

 入ってきたのはリーネだ。

 再び皆挨拶を交わすが、雷太だけは・・・。

 「ひ、久し振り・・・。」

 目を逸らして挨拶を返した。

 神谷 新右衛門の事もあり、やはり気まずいらしい。

 「良いんですよ雷太さん。別にもう気にしてませんから。」

 リーネが席に着いた後落ち着いた声で言った。

 「・・・・・・え?そうなの?」

 「ええ、一応しょうがないですしね。
  それに、神谷大佐は本気出せない状態でしたし。」

 「らしいな・・・。ヴィースに後で聞いたよ・・・。
  (もう二度と戦いたくねえ・・・・・・!)
  とりあえず、良かった。安心したよ。」