第53話 “秋雨”


 魔法都市:ルーン・シエイア。

 その街中を二人は歩く・・・・・・。

 「思ったよりも・・・・・・・・・普通だな・・・。」

 新太郎が正直な感想を漏らした。

 《新太郎がお漏らしした。》

 「ちょっと待ててめえ!」

 新太郎とユウを無視して雷太は続ける。

 「ああ、もっと凄いと思ったか?
  怪しい薬物とか、空中を飛ぶ人とか、変な生物とか?」

 「ああ、正直な。」

 ルーン・シエイア・・・、魔法都市とは思えないほど普通だ。
 はっきり言ってエクセスと何も変わらない。

 「まあ、そういうやつもいるんだが、魔法は基本生命力だからな。
  それに、空飛ぶよりワープしたほうが良いだろ?」

 「なるほど・・・・・・確かに・・・。」

 新太郎は納得したようだ。

 「まあ、その内珍しいもんも見るさ。」



 やがて二人は泊まる予定のホテルについた。

 「で、お前どうすんだ?
  俺今から行くところあるけど、付いてくるか?」

 雷太が新太郎に聞いた。

 「いや、実は俺も行きたいところがあるんだ。」

 「そうか。じゃあまた夜にな。」

 二人は別れ歩いて行く。