雷太達は検門を当然だがパスした。

 そのまま歩いて進む。
 ここを進みもう一つ扉を開けば、魔法都市だ。

 《トンネル状になってるわけだな。》

 「しかし、検査だっけ?簡単だったな。」

 新太郎が歩きながら雷太に言った。

 「ああ、まあな。」

 「変な棒状のもので魔力計るだけか・・・・・・。
  ・・・・・・あんなんで何が分かるんだ?」

 「いや、俺も良く分かんないけど、
  何でも『アルハザード』っていう科学者が作ったものらしい。」

 「へえ〜・・・・・・。」

 「まあ、もっとも・・・・・・。」

 雷太はニヤッと笑って新太郎を見た。

 「格闘馬鹿のお前に魔力なんて欠片も無いだろうけどな。」

 「う、うるせえっ!馬鹿は余計だ馬鹿は!」



 「うい〜っす、休憩変わろうか〜。」

 「あ、ニフェさん。ちょっと良いですか?」

 「ん?どうしたん?」

 ここは先程雷太達が通った検門。
 見た限りでは二人ともバイト君らしい。

 「いえ・・・、なんかこの機械壊れちゃったみたいで・・・。」

 「え?何かした?」

 「いえ・・・、なんか最初の魔法使いの人は普通に計れたんですけど、
  なんか二人目の格闘家の人の時に針が振り切れちゃって・・・・・・。」

 「格闘家なのに?」

 ニフェと呼ばれた先輩らしき者が不思議そうに聞いた。

 「はい、しかも魔法使えないそうですし、
  どうみても壊れてるとしか・・・・・・。」

 「な、謎だ・・・。
  とりあえず、上に連絡しておくわ。」

 「お願いします。」