第42話 “時雨=シースフィールド”


 氷雨は顔を赤らめる。

 雷太ははっとし赤面した。

 《・・・どきどき・・・。》

 「・・・・・・・・・・・・!?
  ま、まさかあの夢は・・・・・・正夢――――――

 「私は・・・私は・・・私は・・・・・・、
  私、前言いましたよね?『よければいい家政婦さんを紹介しましょうか?』って・・・。」

 《ズコ――――――!!》

 雷太も心の中でこけた。
 ちなみに、第9話参照だ。

 「・・・・・・?(でも・・・・・・あれ?)」

 氷雨は顔を赤らめたままだ。
 何か、恥ずかしいものがあるらしい。

 「私は・・・・・・一応連れてきたんですけど・・・その・・・・・・。」

 「もう〜、おねえちゃんおそい〜。」

 声がしたかと思うと、扉の影からひょいと氷雨そっくりの者が現れた。

 「え・・・!?あ・・・お、お姉ちゃん!??」

 雷太が驚愕の声を出す。

 「そうなんです・・・。この子の名前は時雨。
  恥ずかしながらも、私の双子の妹なんです。」

 顔を赤らめたまま氷雨は言った。

 「え〜、はずかしいってなによ〜。」

 時雨は頬を膨らませた。
 少なくとも、氷雨は絶対やらない。

 《なるほど、血縁者だから恥ずかしかったって事か。
  しかし、見るからに全然性格違うな。》

 「は・・・、はあ・・・。」

 雷太は気が抜けたような返事しか出来ない。

 「とりあえず、紹介したいのでお家に入れてくれませんか?」

 「・・・あ!そ、そうですね!どうぞどうぞ!」

 3人は雷太の家に入った。