爽やかな朝だ。

 雲一つない快晴の空は朝焼けに染まり、
 上空には『シラケ鳥』が鳴きながら飛んでいる。

 その中一躍時の人となったこの男は起きた。

 「・・・う〜ん・・・・・・。」

 上半身を起こし、ベッドの上で背伸びをする。
 いつものベッド、いつもの寝巻き、いつもの快眠帽子。

 彼の名は『龍 雷太』。第一級魔導士だ。

 彼の行動によって世界は動いた。
 時代は再び、『組織大戦』へと入っている。

 雷太は起きて洗顔をすまし着替えた。
 そして例の赤いはちまきを外すことなく締めなおし、
 銀色の大剣『シルヴァトゥース』を背に差した。

 そのまま朝飯の調理を始める。
 一応なんとか食事の為の料理は出来るようだ。

 《・・・・・・なんだこののんびり感は・・・?》

 やがて食事が終わると、雷太はいつもの茶色い上着を羽織った。

 「さて・・・・・・、仕事行こ。」

 《・・・・・・・・・・・・ええ!?》