長い爆発がようやく終わった。
 中にある他のミサイルや機械に火が回り、連鎖爆発が起こったのだ。

 いまや古の城は完全に崩壊して地下の空間に大分沈みんだ。
 雷太と健、そしてD・Jの目の前にあるのはただの瓦礫の山だ。

 《・・・・・・・・・・・・?・・・健とD・J・・・?・・・・・・それだけ?》

 「・・・・・・・・・困りましたね・・・。」

 「・・・・・・むぅ・・・・・・。」

 と、健とD・J。

 粉が舞う。

 「・・・・・・ははははは・・・。」

 当のこいつは壊れている。

 なんとここにいないデュークと啓太は、ワープの直前で手を離したのだ。
 デュークは忘れ物らしいが、啓太の理由は不明だ。

 《く、下らねえ・・・。・・・・・・忘れ物の為に命を落としやがった。》

 「え゙え゙〜〜〜!!?なんなんだこの状況は!!!?
  なんかわけわからんうちにデュークさんと啓太君が死んだぞ!!!
  ってか初めて出た回で死ぬってないだろ!!!!」

 《雷太さんはお壊れになられた。》

 少なくとも、クロに怒られるのは間違いない。

 妙な粉が舞っている

 「そうだ―――!!
  ってかこの任務失敗したら『世界が滅びる』んじゃなかったのか!!?
  ありえないだろこの状況!!読者も多分キレてるって!!」

 「ら、雷太さん・・・落ち着いて下さい。」

 健が引きながら言った。

 「落ち着いている場合じゃないでしょーが!!
  世界が滅びるんだよ!!そっちこそなんでそんなに落ち着いてるのさ!??」



 粉が舞う。灰塵だろうか?


 間違いなく、デュークは死んだ。


 世界は一瞬、ほんの一瞬だが救われた。


 しかし、今は元の破滅の道をたどる。


 粉が舞う。


 数が次第に増えているようだ。


 粉が舞う。


 それは、人の手の形を創った。



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