―――――― 場は再び変わりここは雪霞の中。



 雷太は歩いていた。

 「・・・ま、まだ付かないのか・・・?
  よく見えなかったけど、この山頂滅茶苦茶広いな・・・。」

 とはいえ、そろそろのはずなのだが・・・。



 ―――――― 一方その頃。



 ここはどこだろう?
 どこかは分からないが巨大な城がある。
 その大きな門は閉ざされていて、その門の前には一人のものが居た。
 どうやら、高山雪うさぎと遊んでいるようだ。
 しかし雪は少しも積もっておらず、降ってさえもいない。・・・・・・雪がない。



 ♪ピ――――――ピピ――――――ピピ――――・・・・・・♪



 突然、妙な音が鳴り出した。どうやら警報のようだ。

 しかし、そのものにしか聞こえないような音であり、耳が良いはずのうさぎですら反応を示さない。

 そのものは顔を上げ立ち上がった。

 うさぎが不思議そうに彼を見る。

 「・・・・・・・・・・・・・・侵入者・・・?」

 そのものは歩き出した。



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