「相変わらず忙しい男だな。」

 クロが煙草を吸いながら言う。

 「彼は世界中で仕事をし
  得た金の全てを修道院の運営資金や町村の発展、復興支援等に使っていますからね。
  しかしクロ様も人の事は言えないのでは?」

 「まあ組織という悪の道で私事はしているがな。
  レディンだって人の事言えないだろう?
  この中で暇しているのはこいつぐらいのもんだ。」

 「かーっ!やだね!
  俺は周りがやかましい中遊ぶのに忙しいんだ。」

 親指で差されたアーサーは真面目な顔で答えた。

 「・・・・・・まあ良い。
  そろそろ会議を始めるか。
  黒霧。」

 「ああ。」

 何処からともなく返事がしたかと思うと、
 突如黒霧が部屋に現れた。
 手には今回の資料らしきものが抱えられている。

 「おお突然美女が!?
  ・・・・・・・・・って黒霧か・・・。」

 アーサーは項垂れた。

 「随分と失礼な反応だな。」

 「だってお前はクロにべったりだし・・・。
  俺が入る余地がないっつーか・・・。」

 「いや・・・・・・。」

 「参謀だから当然だろう。」

 クロが資料を受け取りながら言った。

 「とりあえずこれで4人揃った。
  現状と今後に関する会議を始め様。」

 「そうだな、だが先に言っておく。」

 アーサーが真面目な顔で言った。

 「例え何が起ころうと俺とお前の好であろうと、
  俺のエクセスを戦場にはさせねえからな。」



  ←今回の一枚(おまけ)。

  ←いっこ前へ。

  ←小説選択へ。