相変わらずクロはスルーして続ける。

 「まあ落ち着け、時期に嫌でも動いてもらう。
  今はそうだな・・・・・・、ここにでも行ってみれば如何だ?」

 クロはさらさらと住所と簡易地図を書き雷太に渡した。

 「ん・・・?ジュッペ〜ル・・・・・・ここは?」

 「メタルガーディアンズの本拠地だ。」

 「!」

 実は雷太はヴァンの事は余り知らない。
 仲良くはしているが何故闘うかや、メタルガーディアンズの事等は一切聞いていないのだ。
 当然ヴァンのミドルネームもあの時初耳だった。

 「お前はまだまだヴァンについて知らない事が多いはずだ。
  3年前まではそれで良かったが今後は共闘が多くなる。
  直接行って色々聞いて来い。
  行き方はその紙に書いてある。」

 「・・・・・・ああ、分かった!」

 雷太はクロから紙と封筒を受け取り部屋を出て行った。

 「相変わらず甘いなあクロも。
  そして雷太も相変わらずだ。」

 アーサーが溜息をつき言う。

 「まあそう言うな。
  さて、そろそろ予定の15分前か。
  そろそろあいつが来るな。」

 「彼は時間に正確ですからね。」

 「正確過ぎるのもどうかとは思うけどな。」

 とアーサーが言った直後、インターホンが鳴った。

 「来たか。」

 クロは携帯を手に取る。



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