「め、珍しい組み合わせですね・・・。」
氷雨は第一声でそう言った。
ちなみに氷雨とレディンは面識があったらしい。
聞くと一度だけこっそり家に来た事があるそうだ。
「な〜んだ、来た事あったんだな。」
雷太が何気なくぶつくさ言った。
「久方振りだと言ったはずだ。
其れに数年前だしな、御前には感謝している。」
「どうせならその時会ってても良かった気がするんだけど・・・。」
「悪いとは思うが、当時停滞期だったからな。
IFPが組織の本拠地に入るという暴挙、会う人数は少ない程良い。
其れに其の時クロ様に紹介して頂くまで御前の事を良く知らなかった。」
「あ〜・・・、なる程・・・。」
「当時のレディンさんは戦争を引き起こさない様に
凄く慎重に行動されてましたからね。」
「う・・・・・・。」
「まあ、どこぞの誰かが均衡を崩してくれたおかげで
ある意味助かったのでな。
今となっては堂々とこうして入れるわけだ・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
雷太は、レディンがIFPでも人気が有る理由が何となく分かった気がした。
やがて氷雨は有る部屋に二人を案内した。
重要な客人を持て成す事に使う部屋の一つだ。
ノックをし返事を確認すると、氷雨は静かに扉を開けた。
「よう、レディン。
それに雷太も来たのか。」
勿論そこにはクロ、そしてもう一人・・・・・・。
「ういーっす。
何だ雷太も来たんか。」
棒飴を銜え椅子にもたれている若者が。
「うわ、お前かバカ息子。」
『陽気な街:エクセス』街長、
アーサー・エクシア・ペンドラゴン
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