第156話 “レディン・パラフィス”
「ん〜・・・・・・・・・っ!」
雷太はベッドの上で背伸びをした。
此処は雷太の家、時刻は既に昼だ。
「暇だ・・・・・・・・・。」
そう言い再び寝転がる。
あの戦いから数日。
あれから皆は無言でエクセスへと帰還した。
クロの家の庭で今回の労いの言葉が掛けられ、皆解散。
それから全く音沙汰が無い。
「・・・・・・落ち込んでるのかねえ・・・。」
雷太が言うのはクロの事だ。
雷太が知る限りクロが負けるのは見た事が無い。
今回は負けたかどうかは分からないが、確実にクロが押されていた。
クロにとっても初めてだったかもしれない。
何よりもヴェルサス・・・、クロと瓜二つのという敵の素性が知れなかった。
無敗の王者としては信じ難い現状だ。
「・・・・・・仕事休みだし・・・。
時雨ちゃんは買い物でいないし・・・。
全く・・・・・・、如何したものかね・・・。」
そうくさくさしながら『CLAIM OF SOUL』の音楽を変え様とした時、
♪ピンポン♪
玄関のチャイムが鳴った。